監視機器がイランの一部の施設にのみ戻ったとIAEAが報告
[ウィーン 5月31日 ロイター] - 国連の核監視機関は、イランが昨年撤去を命じた2015年の主要国との核合意に基づいて当初設置されていた監視装置の一部のみを再設置したと、同監視機関が水曜日に入手した2つの報告書で明らかにした。ロイター。
IAEAは両国間の対立を解消するために3月にイランと合意したと発表しており、再設置された設備は、国際原子力機関がイランの核活動の監視を強化するために設置を計画していたものの一部にすぎない。イランの協力を巡って。
しかし、報告書に記載されている限定的な進展には、ナタンツとフォルドーにある兵器級に近い最高60%の純度までウランを濃縮する遠心分離機の唯一のラインにリアルタイム濃縮監視装置を設置したことが含まれていると上級外交官は述べた。
同時に、イランの最大60%濃縮ウラン在庫は増加を続けており、現在では核爆弾2発分にほぼ十分であることが、加盟国への2つの機密四半期報告書のうちの1つで示された。
イランは濃縮プログラムを推進しており、その中には秘密裏に開発され、潜在的な空襲から守るために山の中に建設された可能性がある地下フォルドー施設も含まれ、徐々に拡大し加速している。
2015年のイラン核合意では、イランに対する国際制裁の解除と引き換えに、イランが使用できる遠心分離機の種類、濃縮ウランの純度、貯蔵できる濃縮ウランの量に厳しい制限を課した。
2018年に当時のドナルド・トランプ大統領が米国を核合意から離脱させて制裁を再発動した後、イランは核合意の制限をはるかに超えて違反し、IAEAのラファエル・グロッシ長官が合意を「抜け殻」と呼んだほどだった。外交関係者らは、それを復活させる可能性はほとんどないと言う。
水曜日のIAEAの報告書によると、イランは現在、最大60%まで濃縮され、さらに濃縮するのが容易な六フッ化ウラン(UF6)の形で114.1kgのウランを保有しており、前四半期から26.6kg増加した。
濃縮度60%のウラン約42kgはIAEAが「相当量」と呼ぶもので、「核爆発装置製造の可能性を排除できない核物質のおおよその量」と定義されている。
しかし、ある上級外交官は、濃縮中に一部の材料が無駄になるため、実際には爆弾1個を製造するには60%濃縮されたウラン55kg以上が必要になると警告した。
さらに、イランの濃縮ウラン総備蓄量は増え続けており、現在は2015年の合意で課せられた制限202.8kgの23倍、4.7トンに達していると報告書は述べた。
IAEAはまた、3つの遺跡で見つかったウラン粒子の説明に関してイランとの長年の調査と進展がなかったにもかかわらず、イランはそのうちの1つについて、そこにウラン粒子が存在することを説明するために満足のいく回答を出したと報告した。
ある上級外交官は、この粒子はソ連が運営する鉱山と研究所がそこに存在することで説明でき、IAEAはそれ以上の質問はしなかったが、イランが数十年前に核兵器に関連する爆発物実験をそこで実施したというIAEAの評価は依然として残っていると述べた。 。
ある報告書によると、追加された監視設備には、遠心分離機の部品が製造されるイスファハーンの拠点に設置された監視カメラが含まれていたという。 もう1つは、IAEAはさらなる監視装置の設置やウラン粒子が発見された残り2つのサイトを含む問題に「対処するためのイランの関与を待っている」と付け加えた。
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